実際、家庭菜園でジャガイモ栽培はできるの?どうやるの?
こんな疑問にお答えします。
家庭菜園歴3年、ブログ、Twitterで家庭菜園情報を発信中の筆者が家庭菜園でのジャガイモ栽培について、自身の体験も含め下記3点を紹介します。
家庭菜園でもジャガイモ栽培はできるか?
家庭菜園でジャガイモ栽培はできます。
また、初心者向けの野菜でもあります。
好きな野菜ではトップ5、育てたい野菜ではトップ10に入るくらいの人気を誇るジャガイモ。
主な栽培方法は以下の3つです。
- 畑
- プランター
- 袋
それぞれ解説していきます。
畑でジャガイモを育てる
畑。
ジャガイモを育てる、と聞いたら最初に思い浮かべるイメージがこれではないでしょうか。
手で土を掘り起こすとゴロゴロとイモが出てきて盛り上がる、そんなシーンですね。
筆者も畑を借りて育てています。
土の量も豊富で深さの心配もありません。
問題なくジャガイモを育てられるでしょう。
プランターでジャガイモを育てる
プランターでもジャガイモを育てることは可能です。
ただし以下の点は注意が必要です。
- プランターは底の深さが30㎝以上のものを使う
- 排水性を高めるためプランターの底に石(鉢底石)を敷く
- 複数栽培する場合、株間は25~30㎝空ける
プランターだと狭くないの?と思われるかもしれません。
ジャガイモは種芋の上でイモが育つため、深さを確保できれば問題無いようです。
袋でジャガイモを育てる
最後は袋です。
袋(ふくろ)?
と思いますよね。
世の中には色んな方法、色んな商品があるものです。
なんとジャガイモを袋で育てる栽培セットが販売されています。
この商品、土の中で育っている野菜の様子が分かるように「見える化のマジックテープウインドウ」が大きな特徴。
袋の下半分がめくれる仕様です。
イモの成長具合を確認できるようになっています。
さらに感心するのは、ジャガイモだけでなくダイコンやピーマン、いちご等、他の様々な野菜栽培にも使用できるとのこと。
「畑を借りるのはハードルが高いな」、「まずは小さく初めてみたいな」という方にはピッタリの商品ではないでしょうか。
今シーズンの収穫結果
続けて筆者が家庭菜園で育てたジャガイモを紹介します。
畑でジャガイモを実際に育てた様子を写真付きでまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
今シーズンの収穫結果です。
10株植えて、大小様々、個数にして130個ほどのジャガイモ達を収穫しました。
品種はメークイン。
楕円形の形状が特徴ですね。
家族だけでは食べきれないので、友人におすそ分けしました。
育てるのも楽しいですし、自分が作った野菜を家族・友人に食べてもらえると喜びも倍増です。
さて、そんなジャガイモ。
土作りから収穫まで一連の作業をまとめると下記の通りです。
週 | 日付 | 作業内容 |
---|---|---|
ー | 2月12日 | 土作り |
ー | 2月19日 | 種芋入手・芽出し |
0週目 | 2月27日 | 定植・元肥 |
5週目 | 4月2日 | 芽かき |
6週目 | 4月9日 | 芽かき |
7週目 | 4月16日 | 追肥・土寄せ |
8週目 | 4月23日 | 摘花 |
10週目 | 5月7日 | 土寄せ |
14週目 | 6月5日 | 試し掘り |
15週目 | 6月11日 | 本収穫 |
作業手順は「マイナビ農業」より「ジャガイモの育て方」を参考にさせて頂きました。
こちらのサイトは農家さんが写真入りで分かりやすく説明されていますのでおススメです。
収穫までの道のり
土作り
◆2月中旬◆
土作りは定植の2週前から始めました。
春ジャガイモは2月下旬~3月下旬が定植時期の目安です。
筆者が野菜を育てる場合、
「石灰→(2週間)→堆肥→(2週間)→種蒔き」
という進め方が基本形です。
ただしジャガイモの場合、酸性土壌を好むため石灰はやりません。
堆肥だけでOKです。
畝全体に堆肥をすき込んでやります。
この時、畝の形を概ね作っておくと定植時に作業がしやすくなります。
堆肥は完熟の牛糞堆肥を使用しました。
ホームセンターやネットショップで購入できます。
種芋入手
◆2月中旬◆
忘れてはいけないのが種芋の入手。
種芋が無ければ始まりません。
ホームセンターや園芸店で購入できる他、ネットショップでも多くの品種が購入可能です。
ネットショップでは品種や量が選べます。
例えば、メークインの種芋1㎏とした場合は下記のような商品があります。
春植えの場合、種芋を半分に切ってから植えることが多いです。
植える場所と種芋の数を計算して購入するとよいでしょう。
芽出し
◆2月中旬~下旬◆
種芋を購入したら芽出しをします。
窓際で種芋に日光をあてます。
これを「浴光育芽(よくこういくが)」といいます。
浴光育芽については、以下の農林水産省ホームページに説明と実施方法が記載されております。
以下、引用です。
強い芽を出すために、外で直射日光にあてて、20~30日おいておきます。これを浴光育芽(よくこういくが)といいます。いもの全部に光があたるように、7~10日に一回、上下をひっくり返します。
出典:農林水産省「ジャガイモ 「そだててみよう!」」より
そのうち、下の写真のようにイモの表面から芽が育ってきます。
1つのイモに数か所、芽が出てきたらOKです。
定植
◆2月27日◆
まず種芋の準備から。
- 出ている芽が同程度になるよう、半分に種芋をカット
- 切断面に草木灰(そうもくばい)を塗る
草木灰はホームセンターやネットショップで購入できます。
種芋が準備できたら、いよいよ畑に植え付けます。
作業ポイントは下記の通り。
- 種芋は30㎝間隔で植え付け
- 切断面を下にして種芋を置く(逆さ植え)
- 種芋に↓の肥料が触れないよう、土で覆う
- 種芋と種芋の間に化成肥料を1つかみ撒く
下は植え付け後の写真。
あとは全体に土を埋め戻して植え付け完了です。
この時、中心部分は雨が降るとへこみやすいので少し多めに土を盛っておくとよいでしょう。
芽かき
◆4月上旬◆
定植から約1か月後。
春の柔らかな空気を感じられる頃に発芽します。
ここまでは特に作業はありません。
温かく見守るのみです。
発芽後、草丈が10~15㎝ほどに育ってきたら芽かきをします。
1株につき、良く育っている芽を1、2本残し他は抜きます。
この時、株元を押さえながら抜いてください。
芽は全て種芋から伸びているため、押さえずに抜くと種芋ごと抜いてしまう可能性があります。
追肥
◆4月中旬◆
草丈が20~30㎝になってきた頃、追肥をします。
株と株の間(株間、といいます)に軽く一握り分の化成肥料を蒔き、土と混ぜます。
摘花
◆4月下旬◆
ここまで育ってくると、ちらほら蕾が、さらには小さい花が咲き始めます。
そのまま観賞用としてもよいのですが、イモに回る養分が少なくなるため摘んだ方が良いという意見もあります。
個人的にはどちらでも問題ないと思います。
今回は作業の余裕もあったのでこまめに花を摘み取りました。
土寄せ
◆5月上旬◆
畝の表面を見ると、イモが地表に顔を出している場合があります。
こんな時は土寄せをし日光が当たらないようにケアしましょう。
試し掘り
◆6月上旬◆
草丈が高くなり、葉もどんどん増えてきます。
しかし、そのうち成長が止まり葉が黄色く変色してきます。
株によって多少バラつきがあるので、より早く葉が黄色く萎れてきた株で試し掘りをします。
十分な大きさになっていれば、近々、他の株を収穫する日を決めましょう。
本収穫
◆6月中旬◆
ジャガイモは湿気に弱いため、収穫日は晴天が2~3日続いた日を選びましょう。
茎や葉が枯れ始めた頃が、収穫時期に適していると言われます。
収穫時はイモを傷つけないよう、道具は使わず手で掘ると良いです。
イモに触れると宝物に出会ったような喜び感じられるでしょう。
収穫したイモは日光の当たらない場所で保管してください。
後はお待ちかねの「食べる」だけです。
まとめ
今回の記事では家庭菜園でもジャガイモ栽培はできること、それから筆者が育てたジャガイモの栽培記録を紹介しました。
土作りから収穫まで、栽培にかかった期間は約18週(4か月)でした。
長くも短くもなく、ちょうど良い期間だと思います。
管理作業は芽かき、追肥、土寄せなど、難しい作業はほぼありません。
ジャガイモは子供にも人気のある食材なので、お子さんがいらっしゃる方にもおススメです。
また多くの品種があります。
人気の品種ランキングをまとめてあるので紹介しておきます。
\ あわせて読みたい ジャガイモ品種ランキング /
畑、プランター、袋、いずれの方法でも栽培可能です。
これを機にジャガイモ栽培を始めてみてはいかがでしょうか。
家庭菜園ライフを楽しんでいきましょう!それでは!
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